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世界に広がるビットコイン包囲網。各国の仮想通貨規制が与える影響

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3月20日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開催されていたG20の財務相・中央銀行総裁会議が閉幕。

そこでは急速に法定通貨以上の存在感を示しつつある仮想通貨についての議論が行われ、「仮想通貨は通貨としての特性を欠く暗号資産に過ぎない」という厳しい見解が発表されました。

消費者や投資家を保護するための法整備が追いついていないことや、脱税・マネーロンダリング・テロ資金供与など犯罪の温床となりつつあることなどが懸念されるとのこと。

今後は国際社会全体が仮想通貨の規制強化にシフトする可能性が高くなりましたが、仮想通貨はこのまま一過性のバブルとして消えゆく運命にあるのでしょうか?

本記事では、世界各国の仮想通貨に対する規制内容と、それらが与える影響について考察したいと思います。

世界各国の規制内容について

以下は、主要国の仮想通貨に対する規制の実態をまとめた資料です。

アジアでは台湾やベトナム、シンガポールといった容認派、マレーシアやタイ、インドといった規制派、ネパール、インドネシアといった禁止派など、各国で対応が分かれています。

一方、ロシアは管理体制強化を条件に推進する姿勢を見せていますが、南米や中東では規制派と禁止派がほとんどを占めるなど、世界全体としては規制強化の方向へ傾きつつあるのが現状です。

以下より、主要各国の規制内容について詳しく見ていきます。

日本

日本では2017年4月に改正資金決済法(仮想通貨法)が成立し、金融庁による事業者登録が義務付けられるなど、実質的に仮想通貨は正式な決済方法として認められました。

その後も金融庁によって仮想通貨取引所16社(※2018年3月現在)が正式な取引所として認可されており、今後も新しい取引所が誕生する見通しとなっています。

G20会議後、日本銀行の黒田総裁は「マネーロンダリングなど不適切な取引をどう防止していくかという観点がある」と指摘しつつ、新たな規制強化には懐疑的な見解を示し、「新しい技術は金融にプラスな影響を与える可能性があることを否定できない」と発言。

現時点では、仮想通貨をポジティブな意味で管理強化し、広がりを支援していこうというのが、日本政府の基本的スタンスと考えて良いでしょう。

金融庁がBinanceに無登録で仮想通貨交換業に警告

アメリカ

アメリカでは仮想通貨取引は認められているものの、金融商品化やICOについては厳しい姿勢を明確にしています。

また、2018年2月には米証券取引委員会が不正防止のために国レベルでの管理体制強化を求めるなど、徐々に規制を強めていく方向へ舵を取りつつあります。

しかし、それらは仮想通貨の存在に対して否定的であることが理由ではなく、マネーロンダリングなどの不正防止と投資家保護を実現して健全な市場を実現することが目的です。

そのため、国全体としては「政府管理のもとで仮想通貨取引を容認する」方向性といえます。

中国

国内取引所の閉鎖やICOによる資金調達の禁止、仮想通貨マイニング抑制計画を発表するなど、国を挙げて仮想通貨取引を全面的に規制する姿勢を見せている中国。

そのため、現在はユーザーが取引所を通さずに直接取引を行うOTC取引が広まりつつありますが、中国政府は国外取引所へのアクセス遮断措置も検討中なので、いずれ仮想通貨取引が全面的に違法となることは避けられない状況です。

一方、中国にはビットコインの大手マイナーが集中していることもあり、こういった政府の厳しい姿勢は仮想通貨の今後の動向にネガティブな影響を与えることが懸念されています。

EU

今年2月、「仮想通貨がブロックチェーン技術などで新たな可能性をもたらす一方、適切な保護策を講じなければ投資家にとって大きなリスクが生じ、金融犯罪に遭う可能性が高い」と危機感を表明。

特に経済的な中心国であるフランスとドイツは強い懸念を持っており、仮想通貨市場の健全な発展のために国際的な同意が得られないのであれば、EUが率先して規制強化を行う必要があるとの姿勢を明確にしています。

ただ、EUを構成する全ての国が同様の方針を掲げているわけではないため、果たして中国のような禁止に傾くのか、それとも日本のような容認に傾くのか、今後の動向が注目されます。

韓国

世界でも屈指の仮想通貨の流通量を誇る韓国では、2018年1月に国内取引所の全閉鎖を法務部長官が検討していると発表し、仮想通貨市場が暴落するという事態が発生しました。

その後、韓国政府は「仮想通貨取引所の閉鎖はせず、不法取引などを適正な形で対処するために法整備を進める」と正式発表したものの、今後は規制強化がさらに進むと予想されています。

実際、2018年2月からは、国内で外国人投資家が仮想通貨取引のためにウォンを入金することが禁止となっています。

推進派と規制派のせめぎ合い

2月6日、「世界の中央銀行」とも呼ばれる国際決済銀行の総裁が、ドイツ・ゲーテ大学にてビットコインを始めとする仮想通貨を「陳腐な技術と支払いシステムに過ぎない」と酷評して大きな話題となりました。

また、3月にはネット社会に極めて強い影響力を持つフェイスブック・グーグル・ツイッターの3社が「詐欺的利用が多い」との理由から、相次いで仮想通貨に関連した広告を禁止することを発表

これに対し、ロシア・中国・韓国の業界団体が「Googleなど3社は独占支配力を駆使し、市場操作で共謀している」と強く避難して集団訴訟を行う姿勢を見せています。

今後、政府だけではなく民間企業・団体を巻き込んで「仮想通貨推進or規制強化」の綱引き合戦が世界規模で始まれば、事態はさらに混沌としていく可能性があります。

近い将来、仮想通貨はどうなるのか?

これまで各国の仮想通貨に対するスタンスの違いを見てきましたが、仮想通貨の安価で迅速な決済・送金システムは非常に評価が高く、すでに天文学的な規模で流通していることは紛れもない事実。

これは単に投機対象としてのバブル的な側面だけではなく、非中央集権的な思想が多くの人々から支持されていることの表れでもあります。

また、ブロックチェーン技術が既存の経済システムを根底から覆す可能性を秘めていることは、仮想通貨に懐疑的な人々も含めた共通認識となっています。

そのため、今後は世界が中国のように完全禁止の方向へ進むとは考えづらく、政府による管理のもとで投資家保護や不正取引防止のための施策が強化され、より健全で信頼できる環境に整備されていくと予想されます。

つまり、規制強化の動きが単純に“仮想通貨潰し”につながるわけではないということです。

その過程では、さまざまな新決定が仮想通貨の相場に影響を与え、これまで以上の乱高下が起きる可能性は高いです。

世界中には1,000種類以上も仮想通貨が存在していて、それを扱う取引所も増えつつありますが、今後は自然淘汰により信頼できる通貨だけが生き残っていくでしょう。

仮想通貨交換業から二社撤退、みなし業者の淘汰すすむ。

まとめ

投資家の立場としては、目先のバブリーな利益にだけ目を奪われるのではなく、社会情勢の変化を考慮し、常に中長期の値動きを予測しながら取引を行うことが重要です。

まだ始まったばかりの仮想通貨が、規制強化というポジティブな試練を得てさらなる信頼性と健全性を獲得し、既存の法定通貨に代わる存在として流通を拡大させる―

そんな明るい未来は「必ず来る」と信じています。

この記事の著者
紫電改
仮想通貨が未来をどのように変えていくのか、とてもワクワクしています。
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