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続くビットコインキャッシュ騒動。経緯と下落相場の原因について

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2017年末の高騰から終わりの見えないトンネルを進んでいる仮想通貨市場。誰もが相場の復調を期待するなか、今後の相場を左右する大きな出来事が11月16日に起こりました。

ビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)がハードフォーク。これを受けてマーケットはセリクラの様相を呈しています。

時価総額4位の主要通貨ビットコインキャッシュになにが起きたのか。この記事では、その模様を解説します。

ビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)の概要

ビットコインキャッシュは、2017年8月に誕生しました。ビットコインからフォークして誕生した最初のコインです。ハードフォークの理由はビットコインが抱えていたスケーラビリティ問題。ビットコインの送金速度を解決した通貨として注目を集めました。

ビットコインキャッシュを語る上で外せないのが、ビットコインの開発者として知られるサトシ・ナカモトの存在。「彼が発表した論文(ナカモト・コンセンサス)に忠実なコイン」という点がビットコインキャッシュの特徴にもなっています。

ハードフォーク直後、ビットコインキャッシュは不安定な相場を示したものの、その後安定。ビットコイン、イーサリアム、リップルに次ぐ時価総額4位の通貨として長らくマーケットを牽引してきました。

ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴や今後の展望、取引所

ビットコインキャッシュのハードフォーク。至った経緯について

下落相場の経緯と原因

騒動の発端となったのは、ビットコインキャッシュが予定していたアップデートの内容です。このアップデートにはWHC(ワームホールプロトコル)とDSV(op_checkdatasigverify)という2つの目玉がありました。

この2つの機能の実装に異を唱えたのが、以前よりビットコインキャッシュ内の派閥として存在していたBitcoin SV。この機能がサトシ・ナカモトの掲げていたビットコインの理想に反すると声を上げました。

 

Bitcoin SVはこれら2つの機能の実装を中止させようと迫りましたが、アップデートを推進していたBitcoin ABCは譲りませんでした。その結果、ビットコインキャッシュ内の派閥、Bitcoin ABCとBitcoin SVは袂を分かちました。

 

※1 WHC…ビットコインキャッシュのブロックチェーン上でトークンを発行するシステム。
※2 DSV…ビットコインキャッシュのブロックチェーンを送金以外の用途にも利用しようとするシステム。これによりビットコインキャッシュブロックチェーン上でDAppsの運用が可能となる。

ハードフォークしないという選択肢

これまでの仮想通貨市場を見てきた方であれば、考え方の違いはハードフォークで解決していくのが定説だと知っているでしょう。しかし、ビットコインキャッシュのハードフォーク問題は、これまでとは違った道を辿りました。

そもそもハードフォークという選択は、相手がこれからも存在していくことを認めつつ、自身は独立するというやり方です。相手の考え方が認められない場合にはこの選択は取れません。今回の問題では、アップデート反対派のBitcoin SVは、機能を実装してBitcoin ABCが存在していくことを認めませんでした。上でも述べたように最終的にはBitcoin SVが独立するという形で幕をおろしましたが、その結論に至るまでにはハッシュ戦争という全面的な争いがありました。

ハッシュ戦争がもたらしたマーケットへの影響

セリクラという負の連鎖

ハードフォーク後のハッシュ戦争に勝利したBitcoin ABC。晴れてビットコインキャッシュの看板を背負って存在していくこととなりました。しかし、このハッシュ戦争がマーケットに大きな影響を与えます。

 

本来、マイニングは利益をベースにおこなわれるものですが、今回の騒動では、ビットコインキャッシュの看板を争う形で大量のマイニングがおこなわれました。これは優先されるべき利益が度外視で大量のマイニングがおこなわれてしまったということです。ここに問題がありました。

ビットコインキャッシュのブロックチェーンでは、Proof of Work(PoW)というコンセンサスアルゴリズムを用いてマイニングがおこなわれています。PoWにはもちろんメリットもあるのですが、コストが大きいというデメリットがあります。極端なマイニング競争をおこなうために大量のリソースが必要なのは明らかでした。

 

「ハッシュ戦争に駆り出されたマイナーたちのリソースはどこから出てきたのか」世界中の投資家がこの点に疑念を持ち、ひとつの仮説にたどり着きます。「抱えている仮想通貨資産を売却してコストにあてているのでは?」

ご存知のとおり、仮想通貨市場は投資家の気持ちを反映する形で、日々価格が上下しています。この仮説について真偽がどうであるかはわかりませんが、投資家が下げの気配を懸念するには十分でした。結果、11月27日現在の低迷した相場につながってきています。不安が価格を下げ、さらに不安を呼ぶ。現在の市場はまさにセリクラと言えるものでしょう。

 

※1 セリクラ…セリング・クライマックスの略。大きな局面で弱気が弱気を呼び、中長期的な下落相場が続いてしまうことを指すことば。

この記事の著者
結木千尋
ユウキチヒロ。名古屋在住のフリーライター・インタビュアー。 3度の飯よりサブカルチャー(音楽・映画など)が好き。 ここに書ききれないほどの趣味とこだわりがあります。 詳しくはこちらから↓
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