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次世代ブラウザ『Brave(ブレイブ)』の概要、特徴、将来性を徹底解説

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『Brave(ブレイブ)』はトークンエコノミーを用いた次世代ブラウザです。広告表示がデフォルトでオフだったり、プライバシー保護に重点を置いていたりと、既存のブラウザと思想が異なる特徴的なプロダクトです。

着実にユーザーを伸ばしている期待のプロジェクトについて解説していきます。

次世代ブラウザ『Brave(ブレイブ)』の概要や特徴

創業者はMozillaの前CEOでJavaScriptの開発者

Braveを創業したのは、ブラウザ開発のMozillaの前CEOで、プログラミング言語JavaScriptの開発者でもあるBrendan Eich氏です。

Mozillaは大手ブラウザ『Firefox』の開発元として有名ですし、JavaScriptはWebの開発においてもっとも利用されているプログラミング言語の一つだと言えます。

Braveの創業者がEich氏であることは、ブラウザ業界からすると注目を集めるには十分な材料だと言えます。

ICOは30秒で完売 3500万ドルを調達

Braveは2017年6月に資金調達のために独自の仮想通貨『Basic Attention Token(BAT/バット)』を発行してICOを実施しています。このICOは30秒で完売となり、15万6250ETH、当時のレートで3500万ドル相当を調達しています。

2017年がICOブームであったことを考慮しても衝撃的な資金調達となりました。

Chromiumベースで開発

BraveはGoogleがオープンソースで公開しているブラウザ『Chromium(クロミウム)』をベースに開発されています。Braveもオープンソースで開発されているプロジェクトです。また、ChromiumはGoogle Chromeの原型にもなっていることでも有名です。

対応しているOSはWindows、macOS、Linux、iOS、Androidと、ほぼ全てのプラットフォームを網羅しています。

広告ブロックによる表示速度の改善

Braveではデフォルトで広告をブロックしているため、ブラウジングの際に広告を読み込みません。その分表示速度が早くなっています。

Braveが公開している表示速度を他のブラウザと比較した動画によると、ページによってはBraveは3倍ほどの表示速度になっています。

過度なトラッキングをせずプライバシー保護

既存のブラウザの課題として、プライバシー保護の問題が挙げられます。ユーザー個々人に最適化した広告を表示するために、ブラウザは個人情報のトラッキング(追跡)をしています。

広告の精度を上げるためにはより多くの個人情報を取得せねばならないため、アドテク企業は個人情報の取得を競い合うようになっており、プライバシーを脅かすほどの情報が私たちの知らない間に取得されている可能性があるのです。

Braveではこうした過度な個人情報のトラッキングはせず、データの保存や第三者への売買もしていません。サイト間でのデータのやりとりがないので、例えば楽天で閲覧した商品が他のウェブサイトのバナー広告でオススメされるようなことはありません。

個人情報のトラッキングをしないことで、結果的にブラウザの表示速度の改善にも繋がっています。

ユーザー、パブリッシャー、広告主にメリットのあるエコシステム

Braveがもっともユニークなのはトークンエコノミーを計画している点でしょう。

デフォルトで広告はブロックされていますが、広告機能をオンにすることでBrave独自の広告が表示されます。

それによって、ブラウザを取り巻く『ユーザー』『パブリッシャー(ウェブサイトの運営者)』『広告主』の三者にメリットのあるエコシステムが機能します。

ユーザーはブラウザを利用するとトークンがもらえる

ユーザーが広告機能をオンにすることで、当然ですが広告が配信されるようになります。しかし、その対価としてユーザーはBraveの独自トークンBATを受け取ることができます。

パブリッシャーは仲介の搾取なくマネタイズできる

パブリッシャーはこれまで、広告でマネタイズするために広告代理店やアドテク企業を仲介して広告を配信してきました。

このため、広告料の全額から手数料が差し引かれた一部の金額だけしかパブリッシャーの手元に残りません。

Braveの広告システムでは代理店やアドテク企業といった仲介業者を挟まないため、広告料のほぼ全額がパブリッシャーに送られます。

また、Braveの機能として、ユーザーが気に入ったウェブサイトにトークンを寄付することができます。Wikipediaのように、寄付を受け取ることで運営費をまかなうことができるようになります。

広告主は費用対効果の向上が期待できる

仲介業者を使わないため、結果的に広告主にとっても広告料は割安になります。広告主は広告の効果を費用対効果(ROI)で検証するので、広告料が安くなることはメリットとなります。

ただ、Braveは個人情報のトラッキングをしていないため、広告のターゲティング精度がどれほどの効果を生むのかは未知数です。

広告機能をオンにしたユーザーにだけ広告は表示されるので、広告に対してフレンドリーなユーザーが多いとは思いますが、広告主にとってBraveに出稿することが明確なメリットとなるかどうかは今後Braveが成功するかどうかの焦点になりそうです。

次世代ブラウザ『Brave(ブレイブ)』の将来性や懸念点

2019年に1200万MAU到達見込み

Braveの創業者Eich氏は9月に自身のTwitterで利用者が400万MAUを突破したと明らかにしています。

さらに同ツイートで、2018年内には500万MAU、2019年には1200万MAUに到達する見込みであると発表しています。

新しいトークンエコノミーが受け入れられるか

Braveは資金調達も円滑に実施し、ユーザー数も急速に伸ばしています。トークンエコノミーを実装したプロダクトでこれだけ順調に成長しているプロジェクトは稀だと言えるでしょう。

あえて懸念点を挙げるとすれば、トークンエコノミーがユーザー、パブリッシャー、広告主に受け入れられるかどうかが不透明であることです。

個人情報の収集はしていないため、広告主にとっては既存の媒体以上に効果が出せるのかどうかが不透明ですし、そもそもBraveで広告を表示するためにはユーザーが広告機能をオンにする必要があります。十分な広告在庫が確保できるかも焦点になります。

さらに不安なのはパブリッシャーの収入源がユーザーからの投げ銭であることです。パブリッシャーからすると収益を予測しにくいのは懸念点になります。ユーザーに投げ銭の文化を広められるかがBraveの運営チームの腕の見せ所になってくるでしょう。

この記事の著者
久野太一
ライブドア、LINE、サイバーエージェントを経て福岡へ移住。福岡のベンチャー企業グッドラックスリーのブロックチェーン事業でICOのマーケティングとユーザーコミュニケーションを経験し現在フリー。
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